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Q&A
公開日: 2023.12.08

相続について

相続について

Q1 .相続が発生した時に早急に行うことはありますか?

A.相続が発生した場合、相続人の方々は様々な手続きが必要です。

その手続きについて順を追ってみてみましょう。

<7日以内にやるべき事>

  • 死亡届の提出
  • 死体火葬許可申請書の提出

<14日以内にやるべき事>

  • 世帯主変更届の提出
  • 各種名義変更手続き

<3か月以内にやるべき事>

  • 相続放棄・限定承認の申述

<4か月以内にやるべき事>

  • 準確定申告
  • 遺族年金の受給手続き
  • 遺言書があるかどうかの確認
  • 相続人の確定(戸籍・除籍・改正原戸籍等→相続関係説明図作成)
  • 相続財産・負債の調査(名寄帳・銀行・金融機関・不動産登記簿・生命保険等→財産目録の完成)

これらの手続きのうち注意しなければならないのは預金の手続きです。

Q2 .相続税のかかる財産って何ですか?

A.相続税がかかる財産には、本来の相続財産とみなし相続財産とがあります。

<本来の相続財産>

  • 不動産(土地、建物、山林等)
  • 預貯金
  • 権利(借地権、特許権等)
  • 有価証券(上場株式、貸付金等)
  • 棚卸資産
  • その他の動産(自動車、書画、骨とう品等)
  • その他(ゴルフ会員権。貸付金等)

<みなし相続財産>

  • 死亡保険金(生命保険金・損害保険金)
  • 死亡退職金、功労金、弔慰金
  • 定期金に関する権利(年金など)
  • 低額譲渡により受けた利益
  • 債務の免除、引き受け、弁済により受けた利益

さらに相続開始前3年以内の贈与により取得した財産、相続時精算課税制度を選択した場合に贈与を受けた財産が加算されます。

※令和5年度の税制改正により、令和9年以後の相続等から順次加算期間が延長され、令和13年1月1日以後の相続等から加算期間が7年となります。

相続税のかかる財産に関しては、相続が発生した時の財産の時価に対して課税されます。
これに対して贈与税は贈与があった時の時価により計算されますので、将来的に価値が上がりそうな財産を所有している場合には価値の低い段階で贈与しておけば将来の相続税の節税となります。

Q3 .相続税がかかるのはいくらぐらいからですか?

A.一般的に、相続する財産の額のうち、課税される財産額があるかどうかによります。

課税される財産は「相続税の総額」から「債務・公課・葬式費用」を引いた後の金額が基礎控除額を超えるかどうかです。

基礎控除は

  3000万円+600万円×法定相続人の人数

の計算になりますので、配偶者と子供2人の場合は

  3000万円+600万円×3人=4800万円

となります。

相続税は、課税される金額を法定相続分で分割し、各人の金額に次の速算表の税率を乗じ、控除額を引いた金額を再び計算します。

相続税の速算表

法定相続分に応ずる取得金額税率控除額
1,000万円以下10%
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

Q4 .預金が下せないと聞いたのですが本当ですか?

A.本当です。
 金融機関が口座名義人の死亡を知った時点で、故人名義の口座は凍結されることもあります。

一般には銀行の備え付けの死亡届を提出することにより凍結されます。稀に、亡くなったことが知られないままの口座も中にはあるようですが…。
これは金融機関による遺産保全のための措置で、遺産分割協議書が確定するまで行われます。

預金口座の凍結を解除するには

  • 除籍謄本(被相続人)
  • 戸籍謄本(相続人全員)
  • 印鑑証明(相続人全員)
  • 遺産分割協議書(遺言があればその写し)
  • その他金融機関が指定する書類

を提出することで可能になります。

したがって、上記の書類は金融機関ごとに提出することになりますので、各市町村での書類はあらかじめ複数枚を貰っておく必要があります。

被相続人の口座から各種公共料金が引き落としされていた場合は、引き落としが出来なくなるので公共料金の名義変更は速やかに手続きをしましょう。
遺産分割とは関わらず各事業者との変更は可能ですので速やかに手続きをしましょう。
(電気・ガス・水道・電話・NHKなど)

Q5 .誰が相続人になるのですか?

A.人がなくなった時(被相続人)、だれが相続人になるか。
 民法では相続人の範囲(順位)とそれぞれの相続割合を規定しています。

これを「法定相続人(割合)」といいます。
相続人になれるのは原則として亡くなった人と血のつながりのある親族、亡くなった人の配偶者になります。配偶者はいかなる場合でも相続人になることが出来ます。血のつながりがある親族(血族相続人)には相続できる順位があります。

【相続人の順位】

第一順位直系卑属
(子・孫)
被相続人に子がいる場合は、その子が優先的に相続人になります。もし、子が先に亡くなっている場合は被相続人の孫は相続人となります。
(代襲相続)
第二順位直系尊属
(父母・祖父母)
被相続人に子や孫がいない場合は、父母が相続人になります。もし、父母が先に亡くなっていて祖父母が健在なら、祖父母に相続権が移ります。
第三順位兄弟姉妹被相続人に子も孫も父母もいない場合には、兄弟姉妹が相続人になります。もし、兄弟姉妹が先に亡くなっている場合には、甥・姪が相続人になります。(代襲相続)

Q6.相続人がいない場合はどうなるのでしょうか

A.相続人も特別縁故者もいない方が資産を残して亡くなった場合、残余財産はだれも引き継ぐ人がいないので最終的には国庫帰属します。

これは最初から相続人が全くいない場合のほか、相続人全員が相続放棄してしまったような場合にも起こります。

Q7胎児は相続の権利があるのですか?

A.胎児にも相続権は認められています。

ただし、生きてうまれてきたことが条件となります

Q8.愛人との間の子供には相続の権利があるのですか?

A.婚姻関係にある男女の間に生まれた子供を嫡出子、一方で婚姻関係がない男女の間の子供を非嫡出子といいます。

非嫡出子も相続の権利はありますが、父親においては認知することが条件となります。

Q9.配偶者の連れ子に相続の権利はあるのですか?

A.結婚した相手が先妻(夫)との間にもうけた子供(連れ子)は被相続人の子供ではないので相続の権利はありません。

その子供に相続させたければ被相続人と養子縁組するか遺言を残す必要があります。

Q10.相続の権利を失うことはあるのでしょうか?

A.あります。

  • 相続の欠格
    相続目当てに非合法なこと(①~⑤)が行われた場合は、家庭裁判所の審判で相続する資格を失います。

【相続欠格の事由】

  1. ①故意に被相続人または先順位もしくは同順位の相続人を殺害し、または殺害しようとして刑を受けた者
  2. ②被相続人が殺害されたことを知りながら、それを告訴・告発しなかった者
  3. ③詐欺または脅迫によって、被相続人が遺言をしたり、取り消し・変更したりすることを妨げた者
  4. ④詐欺または脅迫によって被相続人に遺言させたり、取り消し・変更をさせたりした者
  5. ⑤被相続人の遺言を偽造、変造、破棄、隠匿した者
  • 相続の廃除
    相続人の行いに問題があった場合、家庭裁判所に申し立てを行い審判・審理を行い相続の廃除を認めるか検討されます。
  1. ①被相続人に対する虐待
  2. ②被相続人に対する重大な侮辱
  3. ③その他の著しい非行

但し、必ずしも相続の廃除が認められるとは限りません。

Q11.相続人ではない人にも財産は渡せますか?

A.渡せます。

相続人ではないですが、財産の一部を分けたいと考えられている方はいらっしゃるかと思います。
たとえば「祖父が孫に財産を渡したい」とそんなときどうすれば良いか、相続人以外に財産を渡したい場合は遺言を作成することが有効な手段です。
遺言書にきちんと孫に財産を渡す内容を記載すれば、財産を渡すことは可能となります。また、遺言書が無くても孫と養子縁組することで財産を渡すことが出来ます。

この養子縁組は相続税の計算においては制限があります。

  • 実子がいる場合…養子は1人まで
  • 実子がいない場合…養子は2人まで

※なお、民法上は養子の人数の制限はありません

遺言によって財産をあげることを「遺贈」といいます。また、遺贈によって財産を貰う人を「受遺者」といいます。受遺者は、相続人でなくても構いませんので第三者に相続財産の一部または全部を遺贈することが出来ます。但し、遺留分には注意が必要です。

Q12 .特定の人へ財産を引き継がせたいのですが可能ですか?

A.遺言書を作成することで特定の人へ財産を引き継がせることが出来ます。

遺言書は満15歳以上の方なら誰でも作成できます。しかし、物事に対する意思能力がない状態で作成された遺言書は無効となります。下記に身近な遺言書3種類を説明し、最後に注意点を述べます。

自筆証書遺言…遺言者が遺言のすべてを自筆で作成します。自分1人で作成でき、秘密にできるメリットはありますが、検認手続きが必要なこと、紛失・破棄・隠ぺいなどにより発見できないデメリットもあります。そのデメリットを解消する方法として法務局における遺言書保管制度があります。遺言書は原本に加えて画像データとしても長期間適正に管理されるため安心です。

公正証書遺言…遺言者が公証人に口述し、作成を依頼します。安全で確実、家裁での検認手続きが不要となっていますので最もお勧めしたい遺言書です。但し、費用がかかることと、証人2人と公証人が遺言書の作成に関与することになります。

秘密証書遺言…遺言を原則として本人が書き、封印後公証人に提出します。遺言内容の秘密が保てることがメリットです。デメリットとしては証人2人が必要なことと、検認手続きが必要であることが挙げられます。

以上の遺言書の作成で特定の人へ財産を引き継ぐことが出来ますが、法定相続人が一定割合を相続できる権利「遺留分」を侵害している場合には遺言書通りに相続できない場合もあります。

Q13 .財産が自宅だけですがどのように分けるのがいいですか?

A.財産が自宅だけで相続人の方が複数人いらっしゃる場合には、自宅に住んでいる方と住んでいない方がおられることもあり、分割が難しいケースです。

そういった分割困難な遺産がある場合、相続財産を売却して売却代金で分割する換価分割と、相続人共有名義にする共有分割、そして最後に遺産を特定の人に相続させてその人が他の相続人に金銭を払う代償分割をする3通りが考えられます。

ご質問の場合ですと、換価分割では財産を売却しますので譲渡所得が発生することもあり、所得税・住民税を支払う必要が出てきます。
また、共有分割では次の相続が発生した際に下の世代(甥や姪など)へ名義が移ることがあるため、共有関係が複雑になりトラブルのもとになることもあります。

上記のことを踏まえますと今回の質問の場合は、自宅に住まれる方の名義にして、話し合いで他の方に金銭を交付する代償分割がよろしいと考えます。

Q14 .前妻との子供にも相続の権利はあるのですか?

A.離婚した妻には相続権はありませんが、前妻との子供には相続権があります。

前妻との子は嫡出子(正式な婚姻関係にあった男女間に生まれた子)ですので、後妻との間に子供がいればそれぞれ均等に相続分があります。この場合、どの子にどの財産を遺すかという内容の遺言書を書いておくことをお勧めします。

Q15 .配偶者は税金がかからないと聞いたのですがどういうことですか?

A.相続税法には「配偶者に対する相続税額の軽減」という規定があります。

これは、被相続人の死亡後、配偶者の老後の生活保障が必要であることなどを考慮して設けられています。正式な婚姻関係にある配偶者であればこの規定を適用することが出来ます。
では配偶者には税金がかからないのでしょうか?軽減される税額は下記の算式により計算します。

(1)配偶者の算出相続税額

(2)相続税の総額×①、②のいずれか少ない金額÷課税価格の合計額

  ①の金額…課税価格の合計額×配偶者の法定相続分(1億6千万円と比較しいずれか多い方の金額)
  ②の金額…配偶者の課税価格

 (3)(1)と(2)のいずれか少ない金額

算式を見ても分かりにくいかもしれませんが簡単に言いますと、配偶者は遺産のうち法定相続分(もしくは1億6千万円)まで財産を貰っても税金はかからないことになります。

つまり遺産をどのように分けるかによって配偶者の税額も変わってくるのですが、他の相続人に比べるとはるかに優遇されていますので、この規定をうまく活用することが相続税の節税の大きなポイントとなります。

ただし、注意しなければならないのは最初の相続(第一次相続といいます)で配偶者が遺産を貰いすぎると、配偶者に相続が発生した時(第二次相続といいます)に多額の税金が課せられることがあります。例えば、配偶者がもともと多額の資産を持っている場合は先を見越して第一次相続で子供の世代にある程度の財産を移しておくのも方法の一つです。

Q16.会社経営をしていた代表の父が亡くなったのですが、どのような手続きが必要ですか?

A.会社法上、代表取締役の方が亡くなった時、取締役が定款の定員数を満たす場合は直ちに取締役会を開催し代表者を選任しなくてはいけません。

取締役の数が定款の定数に満たなくなった場合は株主総会を開催して取締役の補充が必要です。
また、代表取締役が亡くなったことで税法上必要な手続きは下記の表を参考にして下さい。

手続の期限手続手続先
遅滞なく代表者異動届納税地の所轄税務署長
都道府県市区町村
5日以内健康保険の被保険者証の返納
健康保険・厚生年金保険の被保険者資格喪失届
年金事務所
健康保険組合
14日以内役員の死亡による役員変更登記
(死亡届、株主総会議事録などを添付)
本店所在地の法務局
4か月以内所得税・消費税の準確定申告納税地の所轄税務署長
10か月以内※相続税の申告納税地の所轄税務署長
※亡くなられた相続人の方に相続税がかかる場合

Q17.個人事業主の父が亡くなったのですがどのような手続きが必要ですか?

A.個人事業主が死亡した場合、税法上必要な手続きは下記の表を参考にして下さい。

手続の期限手続手続先
すみやかに・消費税の個人事業者の死亡届出書納税地の所轄税務署長
14日以内・国民健康保険の被保険者死亡届
・国民健康保険被保険者脱退届
・国民年金の被保険者資格喪失届
市区町村
1か月以内・個人事業の廃止届出書

事業を引き継いだ人がいる場合
・個人事業の開始届出書
納税地の所轄税務署長
一定の期間内事業を引き継いだ人がいる場合
・消費税課税事業者選択届出書
・消費税簡易課税制度選択届出書
・青色申告承認申請書
・その他
納税地の所轄税務署長
(必要に応じて)
4か月以内・所得税・消費税の準確定申告納税地の所轄税務署長
10か月以内※相続税の申告納税地の所轄税務署長
※亡くなられた相続人の方に相続税がかかる場合

Q18.共通して必要なその他の手続きはありますか?

A.亡くなられた方の状況に関係なく共通して必要な手続きは以下の表を参考にしてください。

手続の期限手続手続先
すみやかに代表者である場合
・金融機関・保険会社などへの代表者変更手続き
各金融機関、保険会社
すみやかに厚生年金等を受給していた場合
・受給権者死亡届(報告書)
年金事務所又は年金相談センター
7日以内・死亡届出書
 医師の診断書とともに市区町村に提出
死亡地の市区町村
7日以内・火葬(埋葬)許可申請書の提出と火葬許可証の受領
死亡届の提出後、市区町村に火葬(埋葬)許可申請書を提出し、火葬許可証を貰う
死亡地の市区町村
14日以内建設業許可を受けているとき
・経営業務管理責任者が死亡した場合
 経営業務管理責任者の変更届
・専任技術者が死亡した場合
 専任技術者の変更届
土木事務所又は監督官庁
その他許認可を受けているとき管轄する官公庁
3か月以内・相続放棄の申述または限定承認の申述家庭裁判所
1年以内・遺留分の減殺請求期限侵害している相続人
3年以内・死亡保険金請求書加入保険会社
・不動産の名義変更
遺産分割確定後、相続した不動産の名義変更を行う
代表者が亡くなられ代表者が変更されたときは、取引先にも挨拶状を出しお知らせします。

Q19.会社の財産はだれのものになるのですか?

A.会社の財産は株主のものです。

例えば…
 Aさんが60、Bさんが40を出資して会社を設立したとします。
 その時の貸借対照表は次のようになります。

現預金100資本金A60%
B40%
100
財産合計100合計100

その後、出資があった金額100を元手に事業活動を行い次のような貸借対照表になったとします。

現預金200資本金A60%
B40%
100
土地300繰越利益剰余金400
財産合計500合計500

この時点で会社を清算したとすると、現預金・土地の財産合計500を

株主A 500×60%=300
株主B 500×40%=200
     500

というように分配します。

Q20.父が亡くなり、借入金が残っているのですがどうすればいいですか?

A.借入金等の債務は、相続人全員が相続開始と同時にそれぞれの法定相続分に応じて引き継ぐ義務が生じます。

たとえ、相続人間で分割協議が整い、相続人のうち1人が全債務を負担することが決まっても、借入先の銀行等の承諾がなければ、他の相続人も債務を返済する義務を免れるわけではありません。

一方、住宅ローンなどは、銀行等が団体信用保険制度に加入していることが多く、その保険から返済がなされるために相続人が借入金を引き継ぐ必要がない場合もあります。

いずれにしろ、亡くなられた方に借入金があったことを知った場合には、借入先の銀行等に手続き方法を確認しましょう。

また、借入金が多額にあり、土地・建物・預金といったプラスの財産よりも多いなど、返済することが不可能な場合やその後の生活が困難になる場合には、亡くなられた日から3か月以内に裁判所で「相続放棄」の手続きを取ることが出来ます。ただし、相続放棄をするとプラスの財産も一切引き継ぐことが出来なくなるので注意が必要です。3か月以内に相続放棄をするかどうかの意思決定が出来ない場合には、ひとまずその期限内にあと3か月の申請延長手続きをとっておきましょう。

どうしても引き継ぎたいプラスの財産がある場合には、そのプラスの財産の金額の範囲内で債務を引き継ぐこともできます。これを「限定承認」といい、この場合も「相続放棄」と同様に亡くなられた日から3か月以内に裁判所で手続きをとりましょう。

Q21.遺言は書いておくべきなのでしょうか?

A.遺言とは、生前に死後の遺産の処分方法などについての意思表示をしておくものであり、遺言を書くか書かないかは自由ですが、遺言がない場合には相続人が分割する為に協議を行わなければなりません。

「自宅の土地建物は配偶者に相続させたい」「面倒を見てくれた長女には財産の4分の3を遺したい」など、遺産分割についての想いがある場合には遺言を書きましょう。

また、「自分の死後に相続について親族間で争いが起きそうだ」という場合にも、争いを避けるため、残された家族のためにご自分の意思をはっきりと伝える遺言を残しておいてください。

もし、相続人以外の者に遺産を遺したい場合には、原則として遺言がないと渡せませんので必ず遺言を書いておいてください。

遺言には自筆証書遺言と公正証書遺言があります。自筆証書遺言は費用がかからずに手軽に書けますが、相続開始後に相続人が裁判所の検認を受ける必要があり、形式によっては無効となる場合があるなどデメリットもあります。公証人役場で公正証書遺言を作成しておかれることをお勧めします。

Q22.遺言が見つかりましたがどうすればいいですか?

A.その遺言書に封がしてあって閉口の部分に実印が押してある場合には、自分で開いてはいけません。

その遺言書を家庭裁判所に持って行って「検認」を受けなければなりません。家庭裁判所の係官の立会の下、法定相続人全員(当日欠席された場合はその人抜き)で遺言書の中身を検めます。

相続人が遺言書通りに受け取った不動産等の名義変更をする場合には裁判所発行の検認済み証明書を添付する必要がありますから、仲の良い家族であっても「検認」をしないといけません。また、「検認」を怠ると5万円以下の過料がかかりますので注意してください。

その遺言書が公正証書遺言であった場合は「検認」が不要ですのですぐに開封しても大丈夫です。

Q23.法定相続分とは何ですか?

A.法定相続分とは、民法で定められた法定相続人それぞれの相続分のことです。

具体的には以下の表の通りです。

相続人の構成配偶者直系尊属兄弟姉妹
配偶者、子1/21/2
配偶者、直系尊属2/31/3
配偶者、兄弟姉妹3/41/4
配偶者のみ全額
子、直系尊属又は
兄弟姉妹数人
各自均分
※非嫡出子は嫡出子の1/2が相続分となります
※代襲相続人は、その親の相続分を均分します。

Q24.遺留分について教えてください

A.法定相続人には最低限受け取る権利が定められています。それを遺留分といいます。

亡くなった方には遺言書の中で自分の遺した財産を誰に相続させるか自由に指定することが出来ます。けれども前述したとおり、法定相続人には遺留分というものがありますので、もしも遺言書であなたの受け取るものが極端に少なく書かれていたのであれば、遺留分までは主張することが出来ます。「遺留分侵害額請求」と言い、多く相続する人から取り戻す請求をすることが出来ます。

遺留分は法定相続人の立場によって異なります。原則は法定相続分の2分の1です。
そして、亡くなった方の兄弟には遺留分はありません。

遺言を書く場合は遺留分のことをしっかり頭に入れて書かないと後々親族で揉めるもとになります。

Q25.相続税の申告には何が必要ですか?

A.下記のページをご覧下さい。

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